top of page

人が自分のことを自分でできなくなったとき,誰が手を差し伸べるのか? 

この問題について,わが国では,多くの場面で「家族がするのが当たり前」とされてきました。

赤ちゃんの時,けがをしたとき,病気になったとき,障害を負ったとき,介護が必要になったとき,そして死んだとき,まさに生老病死のすべての場面において「家族による支援」があることが当然の前提とされています。

また,日本には「連帯保証人」「身元引受人」といった慣習があります。

しかも,就職するとき(仕事),居宅に入居するとき(住居),病院に入院するとき(医療),施設に入所するとき(介護)といった,いのちと暮らしに関わる根幹的な部分にこそ「連帯保証人」や「身元引受人」が必要とされています。

このために『身寄り』がなく社会的に孤立している人たちは,様々な場面で重要な社会サービスから排除されたり,差別されたりしています。

こうした問題を,NPO法人つながる鹿児島は,『身寄り』問題と名付けました。

​『身寄り』問題とは

つながるファイルを書く会.jpg

​「つながるファイル」という『身寄り』がなくても安心して生きていくための情報共有ファイルを作成するために「つながるファイルを書く会」を実施している。

​『身寄り』問題の解決を目指して

​「当事者」「事業者」「支援者」三位一体の取組み

サロンの様子.jpg

​鹿児島ゆくさの会のサロンの様子
 

NPO法人つながる鹿児島は,『身寄り』問題の解決に挑むために,弁護士,司法書士,社会福祉士等の専門職を中心に設立されました。

しかし,こうしたいわゆる「支援者」だけでは,『身寄り』問題は解決できないと考えました。

まず,「事業者」の主体的行動が必要です。

これから,『身寄り』がない人はさらに増えていきます。事業者自身が,「うちのサービスを『身寄り』がない人に使ってもらうためには,どこを変えなければならないか」と主体的に考えることが必要です。そして,連帯保証・身元引受といった冠省を変えていく必要があります。

また,「当事者」自身の主体的行動が一番重要です。

『身寄り』とは,家族・親族等の「人」であり,『身寄り』問題とはこうした「人」がいないために,もともと家族や親族が持っていた機能が働かないという問題です。

ですから,「当事者」が「人」とつながることこそが根本的な解決の方向性であると考えるのです。

​このように,『身寄り』問題の解決のためには,「当事者」「事業者」「支援者」三位一体の取組みが必要だと考えます。

​『身寄り』がないはすでに
「第2のスタンダード」

また,これまで,『身寄り』がないこと,『身寄り』がない人は「例外」として扱われてきましたが,これからはもうスタンダードなこと,「第2のスタンダード」であるという意識転換が必要です。

「例外」として扱っている限り,排除がおきます。また「例外」として扱っている限り,支援ノウハウも蓄積されません。

​社会全体が,『身寄り』がないこと,『身寄り』がない人はすでにスタンダードなこと・存在であるという意識転換を行い,今後の時代に向けて主体的に行動すべきときです。

​令和2年度の厚生労働省社会福祉推進事業において作成した「手引き」から
 

bottom of page